チューブレス/チューブレスレディタイヤセットアップのフロー

Nowll
Dec 16, 2022

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文章だけで伝えるチューブレス/チューブレスタイヤのセットアップ

昨今、タイヤトレンドとしても増えているのがチューブレス(レディ)タイヤです。新しくリリースされるホイールはもちろん、完成車に付くホイールでもクリンチャー/チューブレスレディのタイプの物が殆どとなり、多くのユーザーが使える状況となっています。
全てお店でお願いできる人は良いのですが、殆どが自身でやる人でしょう。
ここでは自分がやっているセットアップ方法を文章で説明していきます。毛嫌いしている人もいますが簡単ですし、できるようになると遊び方の幅が広がるのでやってみましょう。

まず、チューブレス(レディ)タイヤセットアップをする為には、要素を2つに分けるのが分かりやすいです。
セットアップには入る空気量が漏れる空気量を上回れば良い訳なので、「入る空気量を増やす」と「漏れる空気量を減らす」のそれぞれの要素を行っていけばスムーズセットアップができます。

「入る空気量を増やす」

これは簡単ですが送り込む空気量を増やしていく作業になります。

・コンプレッサーやタンク付きポンプで一気に空気を送り込みましょう。
また普通のポンプでも長くシリンダーが太い物の方が一回の量が増えるのでオススメです。
他には開始時に素早くポンピングをして一気に空気を送り込むとビードが上がる可能性が増えます。

・バルブコアを外してみましょう。
通常バルブには空気が漏れない様に弁が付いています。それを担っているのがバルブコアです。空気を送り込む際には弁を開くのに若干の力を使うため抵抗になっています。

・口金がしっかり刺さっているか確認しましょう。
しっかり刺さっておらず横から抜けているケースが結構あります。勿体ないのでしっかり刺し込みましょう。

・チューブレスバルブを確認しましょう。
バルブ内部やベースの穴にシーラントカスが溜まって流れを阻害している場合があります。定期的にバルブからシーラントを入れていたり、何度かセットアップすると付くことがあるため、タイヤを外して掃除をする際に爪楊枝などで落とすと良いです。

「漏れる空気量を減らす」

対してこちらは要因を見付けて潰していく作業になります。

・TLテープがきちんと張れているか?
貼る際のミスやタイヤを外す際に剥がれやズレが発生して漏れているケースもあります。内部で圧力に耐えるため定期的な交換も必要で、経験上タイヤを寿命まで使うとして3~4回で1回張り替える程度です。
また貼り替えた新品テープでバルブを差し込む際に必要以上に穴が広がってしまうケースもあります。小さな穴から開けて広げていくのを意識しましょう。

・バルブベースが劣化していないか?
こちらも圧力に耐えているため劣化が起きてしまいます。バルブベースの多くはゴム製品(現状これが最適)なので2年も使ったら交換した方が良いと思います。私も一度バルブベースのゴムが崩壊しました。

・ビードは密着しているか?
空気を漏らさないためには密着が必要です、セットアップ時に担うのがビードです。ここがリムに対して密着できているかが重要になります。
センタードロップ部に両ビードが落ちているかや、タイヤを持って隙間が大きいようなら逆に引っ張ってやって底面と密着するようにすると良いです。タイヤを再利用する場合はシーラントのカスがビード周りに付いていると密着しにくくなるので注意が必要です。
密着が甘いならTLテープを1周ずつ貼り増しましょう。(慣れてくるとこのリムにこのタイヤは何周要るか分かってきます。)

・バルブコアが緩んでいないか、バルブ固定ナットが緩くないか?
結構あるのがナットの緩みです。しっかりチェックしましょう。

という流れを踏まえて、私がやっている順番です。

普通に装着、ポンピング
上がらなければ→→→1.コアを外す
それでも上がらなければ→→→2.タンク付きポンプで一気に入れる
それでもそれでも上がらなければ→→→3.TLバルブを外してからチューブを入れる、一度両側のビードを上げて片側だけ落としチューブを取り出す。TLバルブを付けなおしてポンピング
それでもそれでもそれでも上がらなければ→→→4.コンプレッサー/タンク付きポンプで送入
それでも(ry上がらなければ→→→5.テープを1周追加で巻く
上記をループ
フローが決まっていると、このリムとこのタイヤだと大体この手順からだなというのが経験として積み重なってきます。

無事終わったと思いきや

苦労しながらセットアップできたと思ったのになぜか空気が減っている。。。という事態もありますがそんな時なこの辺りを注意してください。

・シーラントをサイドまで行きわたらせる。
サイド部に行きわたってない場合もあります。縦方向だけでなく横方向にもホイールを回してみてください。地面何度かバウンドさせるのも良いです。

・バルブコア、バルブ固定ナットの緩みを確認する。
特にバルブ固定ナットの緩みは起きやすく、内側からの圧力でバルブがセット時よりも出るので締めなおした方が良いです。ただペンチなどでやってしまうと上記のようにバルブベースを破壊する可能性があるので手で締められる力で大丈夫です。(というか注意してください。)

・ダメならシーラント追加してみましょう
シーラントで大体解決できます。重量が~と言われますが主成分は水なので走っていくうちにどんどんなくなっていきます。

それでもダメならベースやテープが要因の可能性がありますので、諦めて一度外しましょう。
出先でのトラブルが一番最悪です。落ち着いて作業できるタイミング、場所で行いましょう。

その他

パンクについても聞かれますが基本的にシーラントで塞ぎきれないものは、とりあえずチューブを入れての対応が一番です。

書いてみて思いましたがめちゃくちゃ面倒くさいなこれ。。。
とはいえ一度乗り味を体験してしまうと中々抜け出せないチューブレスタイヤ。何事もそうですが個人のスキルレベルを上げるとまた違った世界が見えてきます。ぜひ体験してみてください。

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Nowll

発言は鵜呑みにしないでくださいこちらが困ります。雑食系ライダー